私と彼と先生
陽菜は話を変えた私を見て気づいてくれたみたい。



「そうそう!

千佳、冬休みお母さんに代わってご飯とか作ってたんだって〜!」




ふぅ〜…。




危ない危ない!




なんとか話をそらせたよ!





「へぇ〜。

千佳って飯作れんだ。」



「まぁね。

カレー率かなり高いけどね。」



「ははっ。」




久しぶりにした何気ない会話がくすぐったい。



浮気されて振られたのは私なのに…。




優介を許せない自分と、時間が経って悔しかった気持ちを忘れそうになっている自分、対照的な気持ちが頭の中に共存しているんだ。



どっちが本当の自分かわからない。




でも今は直樹さんがいるから…。




このことを深く考えるのはこの辺でやめよう。
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