私と彼と先生

月に照らされた直樹さんの方を振り向く。



｢あいつ優しい奴なんだ。

あいつに何があったかは知らないけど、きっと千佳のこと大切に思ってる。｣



｢うん。わかってるよ。
でもね、すごい不安なんだ。
私は今までの優介をよく知らないし、いろんな噂ばっかり耳に入ってきちゃって…。
まだまだ優介への愛が足りないかな！？｣




不安な気持ちを隠したくて笑顔で返したんだけど、うまく笑えない自分がいた。



こんな不安な気持ち、波がさらってくれればいいのに…。