私と彼と先生

バイト!?

洗い物は嫌いじゃないよ…。



汚れた食器をきれいにするの気持ちいいし!




でも………




これ全部やるの!?




カウンターの流しには、これでもかってゆーほどしきつめられたグラスと高く重ねられた食器たちが溢れている。




「実はこっちにもあるんだよね〜…。」




カウンターの後ろに掛かってるのれんをめくる柴崎さんに促されて奥を覗いてみると……。




カウンターの倍積まれた食器の山。




ここはキッチンなの!?




換気扇の音がやけに悲壮感を漂わせて、フライパンやら鍋やら調理道具が使ったまま放置されている。




こりゃやりがいあるわ!





「予想以上に盛り上がっちゃっててこの有様です。

クリスマスにごめんね!」




申し訳なさそうに柴崎さんが言った。



「いいですよ!
洗い物得意なんですよ、私!

じゃあ、ちゃっちゃとやっちゃいます!」




「バイト代ちゃんと出すから!
よろしくね!千佳ちゃん!」



柴崎さんはフロアーの接客、直樹さんはカウンター、私は洗い物で分担した。
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