ファンファーレに想いを乗せて
「ねぇ、」
グラウンドで投球練習をしている彼をこっそりと見ながら、絵里に問いかけた。
「ん?」
「それでも、好きでいても、いいかな?」
こんなになってしまっても、もう彼に特別な子がいるようになってしまっても、それでも、彼のことを変わらずに好きでいてもいいかな?
今の私には、まだ諦めることは出来そうにない。
傍にいることもできなくて、ただのクラスメイトになってしまったけれど、
クラスメイトでも、一番遠い位置になってしまったけれど、
それでも、やっぱり彼が好き。
それが、これまで考えて考えて、出た答え。