ファンファーレに想いを乗せて




『ねぇ、ねぇ。放課後、新しく駅前に出来たアイス屋に行かない?』

『行く行く!』



授業中だというのに、ざわざわと浮き足立っている雰囲気なのは、今日で授業も終わり、明日には終業式を迎えるからだろうか。




「暑……」


そんな私も授業に集中できていない中の一人。

先ほどから時間ばかりが気になり無意識に腕時計に目をやってばかりいる。



さっき見た時間から5分も経ってないことに、ふぅ。と息を吐き出し、ふと窓から見える入道雲に視線を移した。


この空の下、もうすぐ、彼らのベスト8をかけた試合が始まる。

どうか、彼らに勝利の女神が微笑みますように。


そう願わずにはいられない。


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