ファンファーレに想いを乗せて

「だと思った」

「え?」

「だって、お前ら、すっげ〜いい感じだったし?」

「え?」

「はい、これ」


そう言って手渡されたのは、自転車の鍵。


「久保田、チャリ持ってないだろ?俺の使っていいから。ほら、早く行けっ」


とんっと背中を押した彼に言いたいことは沢山あるし、聞きたいこともいっぱいあるけれど、今は、


「ありがとう。行ってくる」

行こう。
彼らの応援に。

女神が微笑むその瞬間を見たいから。



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