ファンファーレに想いを乗せて
ふと鞄を見ると、朝、コンビニで買ったスポーツドリンクが目に入った。
「あ、これ飲む?」
朝練後ってこともあり、彼の額からは汗が滲み出ていて、彼の頬に、それをぴちょっと当てた。
「うわっ!冷た〜」
びっくりした後、さんきゅって言って私から受け取り、それを喉にごくごくと流し込んだ。
「はぁっ!生き返る〜」
って言って笑顔を見せた彼の手にあるそれは、以前、彼が私にイチオシって言ってくれたスポーツドリンクと同じもの。
あれ以来、私が飲み物を買う時は必ずといっていいくらいそれを買ってしまう。
そんなこと、彼は知らないんだろうな。