ファンファーレに想いを乗せて
「え?」


なんでって言われても、いつもの行動がそうだからそうじゃないかな。って思っただけなのに、何か彼女の気に障るようなことを言ったのだろうか。

よく分からない。



なんとなく、この場の雰囲気が険悪なものになっているような気がして、彼女の気に障ることを言ったのなら、謝ろうかって思った時、


「なんでって、コイツ、加藤の彼女だし?」


青木くんは、「な!」って同意を求めるように言ってきた。


「彼女じゃないし!」

「え、違うの?」

「違うし」

否定して悲しくなってくる。こんなに知ってるのに彼女じゃないんだな、私。


「あれ?でも、加藤はさ」
「俺が何?」


青木くんが何かを私に伝えようとした時、突然背後から声が聞こえてきて、二人ともびっくりして振り向くと、そこには

「何、驚いてんだよ」

って言いながら、くくくって笑う彼がいた。

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