逃がさない...<狂愛>
「...え...それって」
弘樹とあたしの目が合う。
反らしたいけど反らしたくない。
だって今あたし絶対
顔真っ赤だもん
でも
今言わなきゃ
ずっと願ってきたこと
言っちゃったら
もう、今までの友達みたいにはいかなくなる
ずっとあたしだけが一方的に好きなんだって思ってた
恋愛対象にも見られてないと思ってた
だってあたし達は
子供の頃から兄弟のように育ってきた“幼なじみ”の関係
もう変わることは
ないんだって思ってた
でも
弘樹もあたしを1人の女の子として、ちゃんと見ててくれたことが分かって
弘樹の気持ちを知って
弘樹があたしなんかを好きって言ってくれて
もうただの幼なじみじゃいやだよ...