意地悪な上司にイケナイ恋心。
二人で外で会うのも2年ぶり…。




耶刃はあいかわらず…惜しみのない金の遣い方をして私に極上のデートを味合わせてくれた。



「・・・まさか…お前を栗原に奪われるなんて…思ってもなかった…正直…口惜しかった…」


「!?」



耶刃が口にしたのは1杯の赤ワインだけ。
まだ酔ってなんてないはずなのに…



過去の口惜しさを思い出して、耶刃は顔を歪める。


テーブルの真ん中に点ったオレンジ色のキャンドルライトが耶刃の苦悶の表情を浮かび上がらせ、鮮明に私の瞳に見せ付けた。



こんなに耶刃って弱くヘタレな男だったっけ?















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