君だけを愛している…
―過去―
―――――――
閉じていた目を開けると私はまた暗闇の中にいた
そしてどこかで子供が泣いている声がしたので
私は気になって
声のする方に歩みよった
段々、視界が開けて森の中にいる事が分かった
そこに、小さな小屋があり金髪の男の子が小屋の前にうずくまって泣いていた
私は声をかけようとしたが声をだす事が出来なくて暫く様子をみていると男の子は立ち上がり、顔をあげた
―――!?
男の子はルイスだった…
私は今ルイスの幼い頃に来ているのか…?
ルイスは森の奥をじっと 見つめていた
森の奥から誰かが近づいてくる音がし姿を現す
―…それはまだ幼げが残るカイさんだった…
「ルイス…城に戻ろう
皆が心配している」
「嘘だ!!」
「嘘じゃない」
「皆、僕の事を心配してるんじゃない!
恐れているんだ!!」
ルイスは興奮して怒鳴り、瞳をグレーから赤に変化し悪魔のような翼を
広げた…
――ルイス…
彼は怒りを表しながら
何かに怯えていた
「僕は…………
人間を殺したんだ。8人も殺した
ただ睨んだだけで血だらけになって倒れた…」