君だけを愛している…



「あの男の子…
――…どこかで……」


「春奈起きたのか」



ルイスが部屋に入って来ていた



私はベッドに寝ているようだ…



「あれ、私ソファーで」

「ああ、俺が運んだんだ」


「そうなんだ…
ありがとう、ルイス」



「……ぁあ」


ルイスは耳を赤く染め、照れながら返事をした



「ウフフッ…」



「笑うな…ッ

ほら、墓参りに行くんだろう!

早く起きなければ俺が着替えるのを手伝うぞ!!」


「それはダメ!!!」




昨日はあんなに行くのを渋っていたのに…





「夫婦なんだから
恥じらう事もないだろ?

これから裸を見せ…
ぶっ!!!!」




枕を思いっきりルイスに投げつけ見事に命中した



「朝からなんて事を!

準備するから早く部屋からでてよね!!!」



「はい、はい…わかったよ」





―バタン






「朝から心臓がドキドキしてるよ…」



私はため息をしながら準備をしたのであった











――――――――



城から少し離れた丘の上にルイスのご両親がねむる墓がある



私とルイスは白い花束を 墓の前に置いた





「「……………」」



私達は無言で二人の墓を見つめ、目を閉じ手を合わせた









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