君だけを愛している…
「お前…名は何という」
「……………春奈」
「そうか…
私はルイスだ」
―男…ルイスは冷たく
氷のように鋭い声で言った
「お前には城にいてもらう、この城の中ならば
お前を喰らう魔獣はいないだろうしな…」
ルイスはそう言い不気味に笑った
―ゾクッ
その瞬間、身体中に
恐怖が走った…
私はそれを我慢するように唇を強く噛んだ
―――だが…
「――――んっ!!」
…なんで…………
ルイスはいきなり私の
唇を触ったかと思えば
なんの断りもなく自分の 唇を押し付け、舐めてきたのだ……
「強く噛みすぎだ血が出ている…
それにしても甘美な血だ 」
男の目は金色に輝いていた―――
「目が…」
「あぁ、血を飲むと
こうなるのだ気にするな」
それだけ言うと部屋から出ていった―――……
――初めてだったキス…
あんな味気ない感じに
終わってしまった…