君だけを愛している…



私達は目を開けもう一度墓を見つめる


暫くの間は無言だったが私が先に口を開いた


「ルイス…

ご両親の事好きだった?」




「…ああ、

どんなにかけ離されても 好きだった

自分を見てほしかった」



「大丈夫、ルイスは愛されていたんだよ

子供が嫌いな親なんて
いないんだよ

きっとなにか事情があったんだよ」







『その通りだな…』


「「ッ!?…」」



突然の声に驚き振り返ると私達の後ろには仮面をつけた悪魔がいた…



『命の恩人を忘れたか?ルイス…』



「誰だ」


咄嗟に私の前に立ち漆黒の翼をもつ悪魔を見据える…



『お前の心臓の代わりに 我の力を与えた者だ』



「………」



『お前は誤解をしているんだ…

ルイスの両親がお前から離れたのは我の力が強大過ぎて自分で抑えられないから塔に閉じ込めた

愛していない訳では
なかった』


「どうして言いきれる?」



『我が忠告したからだ

いずれルイスがお前達を殺すのだと…

だからルイスの両親はルイスの為に離れた』



「俺の為?」


『ルイスが自分達を殺して苦しまなせない為だ…

現にルイスは苦しんで
いるだろう』




「悪魔がわざわざ俺にその事を伝えに来たのか?」



『愚かな者達が我に泣きついて来たのだ

私達の代わりに伝えて
くれと』


「ッ!!!??」


『我はもう行く…

あぁ、もう1つ











結婚おめでとう…

だとさ』







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