君だけを愛している…
お父さんは私と泣きながら抱きついているお母さんを包み込むように抱きしめた
「…うっ…ぐす…ぐずっ……………ヒック……」
「…フフっ」
私は大人げなく号泣している二人を見てつい笑ってしまった…
二人も一瞬驚いた表情をしたが涙を流しながら
子供みたいに笑い始めた
久しぶりに家族三人、
いや…四人で笑いあった
どこかで夏奈姉ちゃんも 笑っている様な気がした………
そうしていると…
「ハルちゃん…
私達は沢山酷いことを
したのに、
とっても優しい子に
育ってくれて
《ありがとう…》」
―お母さん…
「…………ねぇ」
「「ん?」」
「お父さんとお母さんに…………
呪い…かけてあげる」
微笑みながら私は言った
―私に愛していると、
ありがとうと言ってくれた両親には幸せになってもらいたい… それが今の私の願いだ
お父さんとお母さんは
真剣な表情で…
「ああ、どんな酷いもの でもかけてくれ」
「きちんと受け止めるわ!!」
「――――――……。」
「「ッ!!―――」」
「…それじゃあ、
《行って来ます》」
「「っ…《行ってらっしゃい》………」」
その場には笑顔と涙が
混ざった不思議な………
でも、温かい家族の
[絆]があった…