君だけを愛している…




―ホッ………

安心して肩の力を抜いた


「驚かしてしまってすみません… 春奈様、ルイス様がお呼びです」


「ルイス……様が?」


私は危うく様付けするのを忘れそうになってしまった…


「…遠慮なさらずに、私の前でもどうかいつもどうりの呼び方で」


「いや…でも相手は魔王様な訳ですし…」


「大丈夫ですよ…
ルイス様が選んだ女性ですので、自信をもって下さい!!」


「…そんなんじゃないわ」


「………?」


「ルっルイス様が
呼んでいるんでしょ!
早く行かなきゃ」




「そうでした!」




私達は図書室をでてルイスの待つ書斎へと向かった…








―コン…コン、

「…入れ」


そう言われ私とカイさんは中に入った




……昨日の今日で少し気まずかったけどそう思っているのは私だけだった





「春奈…お前はこの世界の人間ではないのか?」

いきなりルイスは聞いて来た


「……えぇ…」



「では人間界の者か」


「えぇ、」


「話しはできているが
字は読み書き出来るのか?」


「出来ないわ」


「…ではその本は」


「絵本ならみれるから…」


この本が絵本かどうか知らなかったがとりあえずそう言っておいた…



「そうか…」


「「………………。」」


また沈黙…




「あっ!ルイス様あの事は言われないんですか?」

カイさんがはっとしたようにルイスに言った



「あぁ…
そうだな―――…







…春奈、お前には俺の
花嫁になってもらう。」









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