君だけを愛している…
― 罠 ―
いつも以上に粧し込まれ ドレスも普段より露出が多かった
シェリーはなぜかルイスを呼んでくると張り切り忙しく部屋を出た…
――??
おかしくなっちゃてる…
―――……
私はテーブルの上に置かれた一冊の本に目をやった…
題名のない古びた本は
昨日、咄嗟に図書室から 借りてしまったが
結局本の内容を確認出来ていない物だった
私は恐る恐る、本を開け た…………
最初は昨日みた読めない文字がズラリと並んだ物だったがページをめくっていき、私は目を疑うような絵を見つけた…
そこに描かれていたのは ―ルイスによく似た人物と………………
『 私 』がいた―――
―ガチャ
「春奈様っ!
ルイス様を連れて来まし…たよ?」
「どうした?
本なんか眺めて…」
ルイスはそう言いながら 私に近づき、本を覗いて来た――――
そしてルイスも固まった
「ねぇどうして??
どうして私がいるの…」
「…………」
「春奈様…?」
シェリーもやってきて、本の中にいる
ルイスに似た人物と私が寄り添っている絵を見た
シェリーもルイス同様、 黙り込んでしまった
「…………」
「これって私…じゃないよね
ただのそっくりさんだよね、
…答えてよ」