君だけを愛している…

ﾊｧ…ﾊｧ…


私は宛もなくシェリーを探していた




「春奈様？？」


…と、シェリーが驚いた表情で立っている姿を見つけ駆け寄った


「シェリー！！

シェリー、ごめんね私…私………」


「落ち着いてください。私は春奈様の側にいます…

だからゆっくりでもいいので話して下さいませ」


「…シェリー、ごめんね私自分の事しか考えてなくて自分だけが苦しくて自分だけが辛いんだと思ってた………

けど全然違った

初代魔王も苦しんでる……

もうこの世には実体はないけれどエレン姫を亡くした悲しみが忘れられずそれが憎しみに変わり人間界を滅ぼそうとしてる

それで神様は人間界を守ろうとして私を選んだ…

やり方は酷いかもしれない

でもそれは…魔王を苦しみから解放するためだと思うの

ルイスから私が花嫁にならなければならない理由を聞いて、それがやっと気づいたの」


「はい。」


「でも私、シェリーを傷つけた…他の使用人さん達も傷つけた…ごめんなさい」


「いいんですよ

春奈様が心優しい事は城中の使用人が知っているんですから…

それに春奈様は人形ではないんです

感情をもっているんですからもっと我が儘を申してください……

ルイス様のようにね?」


「フフフッ…そうね！！」