君だけを愛している…





「……珍しい子ですね

今まで、ルイス様が連れて来られた女性は皆、これ以上買い求めていたのに…」




―ズキッ


…他の子もルイスと
この店に来ていたんだ

そう考えると胸が痛んだ


「―??」



「……あら、余計な事を 言い過ぎたかしら

さっきの事は気にしないで!!

自信を持てばいいわ!」


「うん…? 」



言葉の意味は分からないがお茶目にウィンクして きたのでとりあえず頷いた




「ドレスを選んだのなら もう行くぞ」


「えっ…ドレスは」



「城に運ばせる」

「誰が?」


「カイが運ぶ」


「ここにいないよ」


「見えてないだけだ…
ほら、行くぞ」



「うん…」



納得できないが置いていかれると嫌なので気にしないでおいた…






――…




(まったく…
人使いの荒い魔王だ!!

どれだけ苦労してるか
ちょっとは考えて欲しいくらいだ!!!



あっ…

春奈様にまで見放された…

そんな………)



可哀想なカイであった―――――…









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