恋愛相談は校舎裏で
聞きたくないなと思いつつも、

どうしようもないからそのままネコちゃんをなで続ける。


あっちからは桜の木でちょうど見えないだろうし。



(早く終わらないかなー)


そう思いながらぼーっと空を見上げる。


でも告白はまだ続くようで。


「あたし去年からずっと、明るい三浦くんが好きで……、あたしじゃダメかなぁ?」



甘えた声で話す女の子。

男の方はずっと黙ったまま。



…とりあえず、早くどこかに行ってほしい。


そして長い沈黙の後、心地よい低い声が響いた。


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