恋愛相談は校舎裏で
「しずくも、雪乃ちゃんに会えて嬉しがってるよ。

最近は俺に寄り付かなかったのに、さっきリビング行ったらいきなり飛びついてきたもん」



そう言って先輩がしずくちゃんに手を伸ばすと、ゆっくりと頭をなでた。



「…ほら。俺がしずくに拒絶されない」



まるで飼い主とは思えない発言をすると、先輩はにっこり笑った。


(本当だ……)



たしかに、しずくちゃんは今まで先輩に触らせもしなかったのに、

今はおとなしく先輩に頭をなでてもらってる。



「俺、なんか飲み物持ってくる。

雪乃ちゃん、こんな入り口で座り込んでないで、その辺座っといてよ」



一人で感動していると、先輩が床に置いてある小さな机のあたりを指差しながら立ち上がった。




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