恋愛相談は校舎裏で
この前、夏輝先輩の家にお邪魔したとき、

結局30分後に先輩が起きるまであのままだった私。



そして、起きた夏輝先輩はいつもどおりの調子で。

どう接したらいいのか分からなくなった私は何も言わずにさっさと帰ったのだ。



…まぁ、寝言だし、覚えてる確率の方が低いんだけど。



そんなこんなで、なんとなく気まずい私は夏輝先輩を若干遠ざけていた。

それを夏輝先輩は、私が怒っていると捉えたらしい。


(…違うのに)


ふぅ、と息をはく。

でも、怒ってるというのは、あながち間違いじゃないかもしれない。



あのとき、ドキドキしたのは私だけで。


あの“好きだよ”は、きっと先輩の好きな子に対してで。



そんなの分かりきってたことなのに……



(なんでこんなにモヤモヤするの…)



たしかに、私だけがモヤモヤしているのが若干気にくわなかったっていうのもあったから。




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