恋愛相談は校舎裏で
私は先輩の腕が離れたのを確認すると、不自然じゃないくらいに距離をおいた。


そこからしばらくの間、先輩が落ち着くまで待つ。


…まぁ、私も人のこと言ってられないけど。



さっきの密着状態から開放され、小さく深呼吸する。

冷たい風が体の中を駆け巡り、火照った体もちょうどいいくらいになった。


先輩も落ち着いたのか、「はぁ」と短く息をはくと、

ぱっと私の方へと向いた。


「それ以外は?」


「え?」


「抱きついたの以外。俺、他には何もしなかった?」



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