恋愛相談は校舎裏で
「あー…、疲れた……」



振り返ると、夏輝先輩がまるで倒れこむようにしてベンチに腰掛けていた。


「…大丈夫ですか?」



目を閉じてだれている先輩の顔を覗きこみながら聞くと、


先輩はぱちっと目を開き、ポンポンと自分の隣を叩いた。


私は先輩の邪魔にならないように、できるかぎり端の方へ座る。



「…なんでそんなに離れるの?」


「え…」



先輩はベンチの背もたれに倒していた上体を起こすと、

寂しそうな目で私を見た。




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