恋愛相談は校舎裏で
「「ん?」」


先輩と同時に音の方へ向くと、愛しのしずくちゃんがフェンスの穴に挟まっていた。


「…しずくちゃん!」


私は立ち上がってフェンスのところでしゃがむと、ゆっくりとしずくちゃんを抱き上げた。


「久しぶりだね…。元気だった?」


優しくなでると小さく「ミャー」と鳴いて返事をしてくれる。



あぁもう…。

なんでこんなに可愛いんだろう…!



「こら、しずく。また家抜け出してきたな?」


よしよしと撫でていると先輩が後ろから顔を覗かせる。

しずくちゃんは先輩を見ると、プイッと顔を背けた。

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