恋愛相談は校舎裏で
「さゆり……」



先輩が驚いたような声を出す。


一瞬、先輩の力が弱まったのがわかると、私はその隙に先輩の腕から逃れた。


ぱっと先輩の顔を見ると、

呆然としつつも、困惑したような表情を浮かべていて。



(そっか…この人が……)



ゆっくりと“さゆり”先輩の方を向く。


案の定、さゆり先輩も夏輝先輩と同じ表情をしている。



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