恋愛相談は校舎裏で
宮崎先輩はゆっくり私に近づくと、そっと両手を包み込んだ。



「だから私、雪乃ちゃんに感謝してるの」


「え…?」




顔を上げて、宮崎先輩を見つめる。


目が合った宮崎先輩は、魅力的な笑みを浮かべて。



「三浦くんと一緒にいて、二人が両想いになるまで時間を作ってくれた雪乃ちゃんに……

二人を少しでも引き離して、告白する期間を作ってくれた雪乃ちゃんに、感謝してる」



「……!!」



「それが言いたかったの。じゃあ、またね」



宮崎先輩はそう言うと、私の両手をパッと離して、

スタスタと階段の方へと歩いていった。



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