恋愛相談は校舎裏で
「…っ、そんな……」



ポタッという小さな音と共に、スカートに小さなシミができる。


視界が滲んで、両手で顔を抑えた。




全部、全部、無駄だった。


放課後の校舎裏での恋愛相談。


いつの間にか楽しかったあの時間は、

あってはならないものへと変わった。



“雪乃ちゃんの気持ち、大切にしてほしい”



私の気持ちも、あってはならない。


大切になんか、しちゃだめだ。




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