恋愛相談は校舎裏で
「なんで帰しちゃうんですか…」



久しぶりにしずくちゃんと会ったのに…



すこしだけ不貞腐れながら言うと、先輩は「うっ…」と困ったように声を漏らす。



「ほ、ほら!も、もうすぐチャイムも鳴るし!」


「もう放課後です。」


「えっと………」



先輩は必死に次の言葉を探そうと視線を泳がす。

すると諦めたのか、小さく溜め息をつくと、

いきなりシャツの袖で唇をごしごしと擦られた。


「なっ…?」


い、痛い…。


呆気にとられながら先輩を見つめると、先輩は少しだけ頬を赤くしながらムスッとしていた。




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