恋愛相談は校舎裏で
「…何、してんの?」



二人で抱きしめあっていたら、突然開いたドア。


そこには夏輝と恭介が立っていて、夏輝はあたしと雪乃ちゃんを見ると、驚いたような表情をした。



「ん?抱き合ってる」


「な…っ!雪乃ちゃんに抱きしめられてるなんて、こしゃくな!」


「“こしゃくな”って…おまえ誰やねん…」



あたしと雪乃ちゃんを見て悔しがる夏輝を、恭介が後ろからつっこむ。

雪乃ちゃんは少しだけ腕の力を弱めた。



「あーっ!夏輝のせいで雪乃ちゃんが離れるじゃん!」


「雪乃ちゃん、俺のとこおいでーっ」


「え…えっと……」


「雪乃ちゃん、迷ってるやん。夏輝、さゆりと同レベルやな」



顔を赤く染めながら戸惑う雪乃ちゃんと、夏輝を見ながら鼻で笑う恭介。


すると、あたしのケータイが再び震えた。



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