大好きだよ。
見とれてしまっていた。
淡い黄色のワンピースに
白のミュール。
どれも、今までの美桜とは全然違って。
うわ・・・まじでやばいかも。
かわいすぎだって(笑)
・・・その格好は反則だろ?
「おはよ〜」
俺らの所まで小走りでやってきた美桜は
そう言ってぺこっと頭を下げた。
「待たせちゃってごめんね」
「俺らも今来たとこだから大丈夫だよ」
そんな俺らのやりとりを黙って見ていた尚哉にちらっと目をやって
目が合うと、尚哉はにやって笑ったから。
なんか恥ずかしくなった。
尚哉を美桜の働くコンビニに連れて行ったことはない。
それはやっぱり
尚哉には見られたくなかったからで
尚哉は特別だからだ。
やっぱり・・・
見られたくなかったかも。
「お前こんなキャラだったの?」って、きっと思われてる。
まあしょうがないよな。
美桜といると、俺はこんななんだから。
これが、俺なんだからさ。
「こいつ、高橋尚哉。
中学も高校もいっしょなんだ」
「はじめましてっ。
よろしくね〜」
美桜は「よろしくね」って言いながらぺこっと頭を下げた。
俺・・・まじでやばいかも。
美桜が他の男と話してんの、けっこうきつい。
自分がこんなヤキモチ妬きなんて知らなかった。
こんな風に思ったの・・・本当に初めてだな。
「亜未〜」
美桜が後ろを振り返ってそう呼んだ。
俺らがいる場所から5メートルくらい離れた場所にいた"亜未"は、美桜に呼ばれてやっと小走りになった。
マイペースな子だな。
自分も同じだから、そういう子は嫌いじゃない。
「村主亜未!
こっちも同じ高校なんだあ」
美桜が笑顔で友達を紹介すると
亜未ちゃんはほんの少し笑って、頭を下げた。
笑うとかわいいじゃん。
クールな子の笑顔って、やけにかわいく見えるよな。
・・・まあ、美桜の笑顔が一番だけどな(照)