大好きだよ。
 
 
「きれー・・」
 
砂浜の近くまで来て
大きな海が目の前に広がった。
 
 
実際は
5月で肌寒い
都会の海らしく
濁った海。
 
でも私には
どんな海も綺麗で。
 
海は
神様がくれた宝物なんだ。
 
 
 
「美桜」
 
優しい周ちゃんの声が
私の名前を呼ぶ。
 
それだけで私は
あったかい気持ちになる。
 
 
「なんか食わん?
ちょっと腹減っちゃった」
 
照れたような顔で
周ちゃんは言った。
 
 
・・・かわいいなあ。
 
 
さっきから
こんなことばっか
考えてる。
 
 
そして
くすぐったい気持ちが
胸をいっぱいにするんだ。
 
 
 
「うんっ
私もなんか食べたい♪」
 
 
「良かった♪
じゃあ行こう」
 
 
私たちは
近くのファミレスへ。
 
 
私の隣には
周ちゃんがいて。
 
私は幸せで。
 
 
 
いつかこんな風に
ふたり並んで歩くことが当たり前になるといいな。
 
 
そんなことを
考えてたんだ。
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