大好きだよ。
 
「昨日
楽しかったな♪」
 
満面の笑みで
尚哉が言った。
 
 
「・・おう」
 
ちょっとぶっきらぼうに答える。
 
 
だってさ
「おう♪」って答えたら
すっごい楽しかったんだ〜って
思われるじゃん?
 
それってなんか
恥ずかしいしさ。
 
 
 
「美桜ちゃん
かわいい子だな」
 
尚哉にしちゃ
まじめに言うから
 
焦って言ってしまった。
 
 
「・・・惚れてねえよな?」
 
 
「ははっ」
 
やっぱり笑われた。
 
 
「笑うなよ」
 
「悪い悪い。
あまりにもお前らしくなくてさ」
 
そう言う顔は
まだ笑ってる。
 
 
こいつにこんなとこ見せるなんて・・・
 
まじで恥ずいっつの。
 
 
 
「お前に合ってんじゃないかって思ったよ」
 
さっきよりもっと真面目に
尚哉は言った。
 
 
なんだかんだ言っても
お前は俺のこと
考えてくれてんだよな。
 
 
・・ばあか(笑)
 
最初からそう言えよな。
 
 
 
「お前楽しそおだったなあ〜♪」
 
 
「うっせ。
お前こそ
メアド聞いてたじゃん」
 
「まあな〜」
 
 
あれ?
 
いつもならもっと
どんな話したとか
聞かなくてもするのに。
 
 
もしかしてまじ?
 
 
「向こうは絶対
俺のこと
なんとも思ってねえわ」
 
そんなこと言うなんて
 
お前のがらしくねえよ。
 
 
「あきらめんの?」
 
意地悪っぽく言った。
 
 
返ってきた言葉は
とても尚哉らしかった。
 
 
「そんなわけねーじゃん」
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