大好きだよ。
 
 
「俺・・・
 
かっこ悪いよな」
 
 
いきなり
何言ってんだ、俺。
 
 
こんなこと言ってることが
どうしようもなく
かっこ悪いよな。
 
 
 
「何・・・言ってんの。
 
今に始まったことじゃないでしょ」
 
 
「ははっ。
 
確かに」
 
 
 
響子は
母親がいなくなって
毎日泣きべそかいてた俺を知ってるから
 
俺は
こいつの前では
かっこつける必要なんて
少しもない。
 
 
 
きっと
 
俺のことを一番理解してるのは
響子なんじゃないかな。
 
 
親父じゃなくて
尚哉じゃなくて
 
 
美桜じゃなくて。
< 99 / 126 >

この作品をシェア

pagetop