蝶狼×銀龍
流那Side
慧の話しを聞き終わってあたしは何本目かわからない煙草の火を足で踏み消した
『ちょっと慧には辛いことを言うけどいい?』
「…あぁ…」
弱々しい返事を聞きあたしは口を開く
『母親はあんたにあんたの姉に暴力をふるってた時犯してた時以外にも泣いてたんじゃない?』
「あぁ…」
『だったら…あんたは母親の気持ちを聞いたの?』
「なんで俺があんな奴の気持ちを聞かなきゃいけねぇんだよ!!!」
『甘ったれてんじゃないわよ。あんたはもう居場所があるんでしょう?それに力もある。今なら母親の辛さを苦しみをわかってあげられるんじゃない?』
「…」
『だってあんたのお母さんは泣いていたんでしょ?最愛の人を無くしてお母さん自身も辛かったと思う…自分が暴力を振るう度に聞こえるあなた達の叫び声に自分を取り戻して自分は母親なのに何をしているんだって思ったはずよ』
「…でも」
『でもじゃないわよ。いってきなさい、そして母親の気持ちを聞いてきなさい。一人じゃダメならあたしが一緒に行ってあげるから、あたしはあなたの側にいるから』
と言って慧を優しく抱きしめた
一瞬ビクッとした慧だったけどあたしの肩に頭を置いて肩を震わせて泣いていた