もう一度だけでいい。
「みんなおはよー」
やさおが教室に入ってくるなり女子が周りを囲む。
最初はばかにされていたやさおだったが女子は若く優しい男のやさおを男としてみている。
「先生っ、今日もかっこいいね?」
「先生、今日の昼食一緒に食べよ?」
とか、いろいろな言葉を何人もの女子でいうもんだからやさおは頭が混乱しているようだった。
「早く、HRはじめましょう」
わたしは高くもなく低くもない声でやさおと周りにいる人たちに向かっていった。