【完結】めばえ保育園へようこそ～ﾏﾅ先生の場合～☆2nd.season☆

「これは、消防車。ｳｰｶﾝｶﾝｶｰﾝって。火を消してくれるんだよ～」

「これは、ﾊﾟﾄｶｰ。悪い人を捕まえてくれる、おまわりさんが乗る車だねぇ～」

「そしてこれが、救急車。ﾋﾟｰﾎﾟｰﾋﾟｰﾎﾟｰ。病気の人を乗せて、病院まで運んでくれるね」


この本には、それぞれの車の横にそれらの車の名前しか載せられてはいない。


――これが何の車で、どんな時に使われて、どういう事をするのか――

そういう事は、本を読んであげる私達が付け加えて、読み聞かせなければならない。



『ﾊﾟﾄｶｰ』という文字の横に載せられているﾊﾟﾄｶｰの写真。

それを見せながら「ﾊﾟﾄｶｰ」と言うだけなら、誰にだって出来る。


でも、保育士は――

たったそれだけの絵本でも、音をつけたり、それにちなんだ歌をうたったりしながら、読み進めて行かなければならない。



――『書かれていない事を織り交ぜながら、絵本を読み聞かせる』――

…ｱﾄﾞﾘﾌﾞが必要なのだが…

私は、苦手だ。