‡一夏の思い出‡



「紫杏さん、コレ」
「・・・・?」

現実を受け止められず
固まっている紫杏に、母親は一通の手紙を手渡す
青色の綺麗なグラデーションの封筒

その表に幾度となく
この夏休み中に見た彼の文字で書かれているのは
紛れもなく紫杏の名前だった


「昨日の夜に見つけたの」


その言葉を聞くやいなや
紫杏はすぐさま封をあけ、中に詰まった手紙を取り出す



そこに書かれていたのは



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