‡一夏の思い出‡
#01 風吹く教室で
七月上旬
そろそろ、ほとんどの学校が夏休みに入っただろうころ
少女と少年の学校も当たり前のように夏休みになっていた。
今日の天気は晴だが、それほど暑くはない
どちらかといえば、風が吹くと少し肌寒いくらいだ。
そんな中、少女―――…紫杏のクラスの窓から
剣道場を見下ろす一人の少年の影があった。
「やっぱり、カッコイイな…」
屋根があって、中は見えないものの
声だけはどのクラブよりも響いていた。
少年―――…瑠衣はそんな声を聞き微笑み一度ゆっくりと空を見上げる。
無造作に散らばった雲が流れていた。
そして剣道場から聞こえてくる声に耳を傾け、ゆっくりと目を閉じる。
その瞬間
ひゅぅと、少し強い風が吹いた。
カーテンがそれにあわせて踊る
「あれ?
君、どうしたの?」
風がやんだかと思うと不意に後ろから声が聞こえた。
瑠依は驚き後ろを振り返る。
瞳に映ったその姿に
瑠依は目を見開いた
「な、何で・・・」
「や、久しぶり。
えーっと。瑠依だったっけ?」
会った時とは変わらない無垢な笑顔
そんな彼女につられ瑠依も笑顔になる。
そろそろ、ほとんどの学校が夏休みに入っただろうころ
少女と少年の学校も当たり前のように夏休みになっていた。
今日の天気は晴だが、それほど暑くはない
どちらかといえば、風が吹くと少し肌寒いくらいだ。
そんな中、少女―――…紫杏のクラスの窓から
剣道場を見下ろす一人の少年の影があった。
「やっぱり、カッコイイな…」
屋根があって、中は見えないものの
声だけはどのクラブよりも響いていた。
少年―――…瑠衣はそんな声を聞き微笑み一度ゆっくりと空を見上げる。
無造作に散らばった雲が流れていた。
そして剣道場から聞こえてくる声に耳を傾け、ゆっくりと目を閉じる。
その瞬間
ひゅぅと、少し強い風が吹いた。
カーテンがそれにあわせて踊る
「あれ?
君、どうしたの?」
風がやんだかと思うと不意に後ろから声が聞こえた。
瑠依は驚き後ろを振り返る。
瞳に映ったその姿に
瑠依は目を見開いた
「な、何で・・・」
「や、久しぶり。
えーっと。瑠依だったっけ?」
会った時とは変わらない無垢な笑顔
そんな彼女につられ瑠依も笑顔になる。