‡一夏の思い出‡
心地よい風に揺られ
なびく色素の薄い灰色の髪
日に照らされ輝く汗の伝う頬
ほんのり、桃色に染まっている
自分と同じ様にうっすらと細められた瞳
トクンッと小さく胸がはねた
彼女の
紫杏の全てが瑠依の体温を心拍数を上げていく
「部活、良いんですか?」
「ん?あぁ、あたしはちょっと休憩
教室に忘れ物したからさ」
瑠依が問いかければ、紫杏は窓側にある自身の席について
ガサゴソと教科書の詰まったその中を探りながら応えた
すぐに探し物を見つけたのか
紫杏は「あったあった」と嬉しそうに声を弾ませ
机の中からなにか引っ張り出す
中からでてきたのは夏休みの宿題として出された数学の問題集の冊子
「あ、そうだ瑠依っ」
「へ…あっはいっ」
黙ったままずっと彼女の動作を見ていた瑠依の名を
なにか良いことをひらめいた。と言わんばかりに瞳を輝かせて呼ぶ
窓辺にもたれ掛かっている彼を手招きして
自分の座っている席の前の席に座らせた
なびく色素の薄い灰色の髪
日に照らされ輝く汗の伝う頬
ほんのり、桃色に染まっている
自分と同じ様にうっすらと細められた瞳
トクンッと小さく胸がはねた
彼女の
紫杏の全てが瑠依の体温を心拍数を上げていく
「部活、良いんですか?」
「ん?あぁ、あたしはちょっと休憩
教室に忘れ物したからさ」
瑠依が問いかければ、紫杏は窓側にある自身の席について
ガサゴソと教科書の詰まったその中を探りながら応えた
すぐに探し物を見つけたのか
紫杏は「あったあった」と嬉しそうに声を弾ませ
机の中からなにか引っ張り出す
中からでてきたのは夏休みの宿題として出された数学の問題集の冊子
「あ、そうだ瑠依っ」
「へ…あっはいっ」
黙ったままずっと彼女の動作を見ていた瑠依の名を
なにか良いことをひらめいた。と言わんばかりに瞳を輝かせて呼ぶ
窓辺にもたれ掛かっている彼を手招きして
自分の座っている席の前の席に座らせた