エリート医師の溺愛処方箋
一昨日までは、出会ってもいないし、話した事もなかった彼女が、何故こんなに俺の心を掴んで、痛い程に愛しく思わせるのだろう。
瑠花はそんな俺の気持ちも知らないで、可愛い笑顔を惜しみ無く俺に向けてくる。
「ね、千尋。
千尋の事を話して。私、知りたいの」
「…何も面白い事なんてないよ。
学生の頃は、ただ、医者になるために勉強してきた。
ようやく医師免許を取得してからは、実務と研究の毎日さ。
俺はそんなつまらない男だよ」