エリート医師の溺愛処方箋

確かに、医師としてのキャリアは一般の医師よりはあるかも知れない。

病院を背負うという重圧が、俺を常に駆り立ててきた。


だが、そんなものは瑠花の心をつなぎ止める武器にも何もならない。


今の俺に必要なのは、君を酔わせる様な甘い台詞と、心を響かせる様な行動。


「…瑠花、部屋に行こうよ」

「え。まだ残ってるよ」

「もう、いい。
二人に…なりたいんだ」

「え…」


俺がそう言った途端に、彼女から甘い空気が漂い始める。

「…そんなに…?待てないの……?」

「うん」





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