エリート医師の溺愛処方箋
愛に溺れて行き着く先


―――「はい、ゆかりちゃん、良くできました。
次は背中を向けてみせてくれるかな」

………今日は小児科の外来のドクターが不足しているため、彼は応援に駆り出されている。

赤木師長の計らいで、何故か私も『おまけ』として付いてきている。

小さな子供を専門的に診る事の出来るドクターは、百人近くいるこの総合病院のドクターの中でも数少ない。

近年の医師不足の煽りを千尋は一身に背負い、あちこちの医局から毎日の様に応援要請を受けている。

「はい。ありがとう。いい子に出来たね。
服を着てもいいよ」







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