エリート医師の溺愛処方箋
千尋ににこりと微笑みかけられ、小学生くらいのこの少女は頬を微かに赤らめてポワッと固まり、千尋を見つめている。
「ゆかりちゃん?もういいよ」
「あ…はい」
………流石ね…。
こんな小さな女の子まで石化させてるわ。
少女と同じ様にボンヤリと千尋を見つめている母親の方に彼はパッと向きを変えた。
「お母さん、ゆかりちゃんは喘息をお持ちのようですが…、何かお気付きではないですか。
今回の発疹はアレルギーによるものではないかと…」
母親はキョトンとして千尋を見ている。