エリート医師の溺愛処方箋

「お薬を処方する度にこれから定期的に診せていただきたいのですが…、よろしいですか?」

母親の顔がパッと明るくなる。

「ええ、はい!
あの…、夏目先生が診て下さるんですよね?」


「…あ、いや、僕は小児専門ではないので、他の担当医になりますが」


「やだ、夏目先生がいい」

少女がムスッとした顔で呟く。


「あの、娘もこう言っていますし…何とか夏目先生でお願いします。
先生だと安心だし」


………この親子…。

安心だとか、ホントにそんな理由?




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