エリート医師の溺愛処方箋

彼のキスの温度が段々、高くなっていく。

「…ん…、ち…ひろ…、だめ…」

彼の唇が私の身体の芯を次第にとろけさせていく……。

こんな官能的なキスは……こんなところでするキスじゃないわ……。



そっと唇を離して彼がトロリと私を見下ろす。

「…何で?
…さっきのが最後の患者だよ?」

「駄目よ…、人が来るわ。
それに……私も…」

「私も…、何?」

「やだ、意地悪」

分かって聞いてきてる…。
私も…止まらなくなるからよ。


「そうだね。そろそろやめないと、
……俺も…、瑠花と同じように、止まらなくなるね」

クスクス笑いながら彼が言う。

……やっぱり、分かってた。
意地悪ね。







< 153 / 208 >

この作品をシェア

pagetop