エリート医師の溺愛処方箋
外科部長は俺の返答に満足そうに頷いた。
俺は軽く彼に会釈をしてから向きを変え、部屋を出ようとした。
すると背後から部長が再び声をかけてくる。
「あ、夏目先生。
その時に、私の娘を同席させてもいいですか?
親の私が言うのも何ですが、これがなかなかの…」
「…子供が、産まれるんですよ」
「は?」
振り返ると彼は驚いてポカンとしている。
「俺の子供がね、産まれるんですよ」
再度言う。