エリート医師の溺愛処方箋
ようやく医局にたどり着き、速度を緩めてゆっくりとドアに近付いた。
――「やーん、やっぱりダメだわ。
うまく出来ない」
「あら、そんな事はないわ。
そこからこっちに持って来るのよ。
……そうそう。うまいわ」
………中から微かに聞こえる話し声。
……?
そっとドアの隙間から中の様子を窺う。
そこには…。
赤木師長と瑠花が向かい合って、俯いて何かをしている光景があった。
……ホッと息が漏れる。