エリート医師の溺愛処方箋

だけど…二人は何をしているんだろう。

そっとドアを開いて中に入る。


そんな俺の気配に二人が顔を上げて俺を見た。


「あらあら。…そんな格好で。
風邪を引くわ。
着替えて来てくださいな」

師長が笑いを堪えながら言う。

「…お疲れ様。無事に終わったの?」

そう言ってにこりと笑いかけてくる瑠花。


「今ね、師長に編み物を習っていたのよ。

でも全然ダメ。うまくいかないの」

見ると彼女の手には、編みかけの小さな靴下がある。




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