エリート医師の溺愛処方箋
…やがて、千尋も優しく応え始めた。
「…んん……」
誰かが見ているかも知れない。
だけど、そんな事はもうどうでもいい。
千尋の温もりから離れたくない。
医者だとか、医局長だとか、跡取りだとか…。
何もかもを通り越して、今、ただある思いは…。
彼をどうしようもなく手離したくない、という事。
「……瑠花…」
千尋が艶のある声で私を呼ぶ…。
ずっと聞いていたい。
いつまでもそう呼ばれたい。